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2018/06/15 14:55

現在開催中の「親鸞文学全集」新巻刊行フェア(6/23まで)に合わせて、各巻のあらすじやポイントをご紹介をしていきます。
本日は親鸞文学全集の「第4巻『戯曲 親鸞』(香春建一)『親鸞喜劇一幕』(田島淳)」のご紹介です!




「どんなに貧しくとも、学問が出来なくともよいが、ただほんとうの坊さんになりたい」。

延岡の僧侶、香春建一が求め続けた親鸞の姿。また、一幕ものの名手と言われた田島淳のユーモア溢れる短編を収録。


【本書のあらすじ】

『戯曲 親鸞』(香春建一)

玉日をめぐって、思いが交錯する善信と良信。玉日の父兼実の勘違いから、善信と玉日の心がすれ違い――

法然のもとでの修行時代から結婚、常陸での教化生活、息子善鸞の義絶、そして生涯を閉じるまでを、僧侶香春が描く。


『親鸞喜劇一幕』(田島淳)

東海道のある寺。僧侶をはじめ村人たちもが、親鸞の訪問を心待ちにしていたのだが……。おかしくも心温まる親鸞像。


*解説は本書監修者の大澤絢子氏(龍谷大学世界仏教文化研究センター博士研究員)。


【★ココがポイント★】

経を読むのはうまいとはいえず、宗門の式務にも無頓着。金ピカの袈裟を嫌って、たばこの灰で穴が所々空いた地味な無地のものを着、葬式でも黒衣に五条で通した、僧侶の香春。戯曲作品らしく、親鸞の生涯の主なできごとを取り上げ、テンポよく描いています。親鸞と息子善鸞とのやりとりの場面は、他の作者も取り上げていますが(第6巻 松田青針『大凡愚親鸞』、第7巻 茅場道隆『戯曲 親鸞』)、親鸞のとる行動にはそれぞれ違いがあります。

香春が思い描いた親鸞は善鸞に対してどんな行動をとるのか。香春にしか描けない親鸞像に胸が熱くなります。同収録田島の戯曲は、さすが一幕もの名手といわれただけあって、短いながらユーモアたっぷりのストーリーの中に、親鸞の真の姿を感じさせる着眼の鋭さが光る作品。クスッと笑顔になれます。


【著者紹介】

・香春建一(18881971)宮崎県延岡市生まれ。僧侶。法話活動とともに郷土史研究、特に西郷隆盛の研究を行い、『大西郷遺聞』『大西郷突囲戦史』などを残している。

・田島淳(18981975)横浜市生まれ。劇作家。大学在学中に『能祇』で国民文芸会賞を受賞。『能祇と泥棒』『拾遺太閤記』など。「一幕ものの名手」として活躍。



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 URL:https://dohosha.thebase.in/items/8561964

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