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2018/06/21 13:02

現在開催中の「親鸞文学全集」新巻刊行フェア(6/23まで)に合わせて、各巻のあらすじやポイントをご紹介をしていきます。
本日は親鸞文学全集の「第8巻『創作 親鸞 第一部』(三浦関造)」のご紹介です!



幼い胸に刻まれる死の記憶。

そして淡い恋心――

ルソー『エミール』の翻訳者であり、神智学とヨガを結びつけ

幅広く活躍した三浦関造が、生への畏敬、荘厳美、そしてその内なる力を表現しようとした長編小説。


【本書のあらすじ】

源平による戦乱や飢饉、疫病が続く都では道端に多くの死骸が放置され、飢えと病に苦しむ人々で溢れていた。武士の子として生まれた松麿(親鸞)は、外出を禁止され、読書と剣術のみの毎日。門の中だけが彼の世界であった。しかし不穏な時代の波は、幼い松麿の生活にも容赦なく刻々と暗い影を落としていく……。ある日、戦いに出た父の無事を祈願し、母自らが命を絶ってしまう。

*解説は本書監修者の大澤絢子氏(龍谷大学世界仏教文化研究センター博士研究員)。


【★ココがポイント★】

三浦関造はルソーの『エミール』やドフトエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』など数々の有名な作品を翻訳した翻訳家や神智学者としても知られていますが、一時牧師としても働いていたこともあったそうです。あらゆる宗教や哲学などにも精通していた三浦が小説を書くにあたって、なぜ親鸞を主人公として選んだのか。なぜ親鸞でなければならなかったのか。

小説の序文でそのことに作者自身が触れていますが、哲学などの用語が出てくるので、ちょっと難しく感じてしまうかもしれません。そんな方はとりあえず序文を読まずに、後方の解説を読んでから小説を楽しむことをおすすめします。

第一部は幼少期から青年までの親鸞の心の機微を丁寧に表現した内容です。幼い男の子に降りかかるつらい出来事の数々に、胸がギュッとつかまれます。

本全集のなかでも一番の長編作品。ゆっくりと味わいたい一作です。


【著者紹介】

・三浦関造(18831960)翻訳家・教育論者・心霊治療家・ヨガ行者。ルソー『エミール』などの翻訳で知られる。



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 URL:https://dohosha.thebase.in/items/11547533

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